空の境界ＳＳ-『二人の軽井沢』

「これは・・・八方塞がりかな？」
　僕、黒桐幹也は路肩に止めた車の中で、ボソリと呟いた。
　車体を叩く雨音はますます激しさを増し、吹き付ける突風は赤い車体を時折揺るがす。
　車の前方には【大雨のため通行禁止】の看板が道路を封鎖する鎖と共に激しく揺れている。
　橙子さんの命令で長野の山中まで来たのはいいのだけれど、予想を遙かに上回る台風の上陸と正面衝突した格好らしい。
　この「らしい」というのは、電気のこともよく知らないで車を作ってしまうイタリア人の手によるこの車のバッテリーが上がりかかっているためラジオが使えないからだ。
　同様に冷房機能も働かせるわけにはいかないため、フロントガラスが曇り、僕の視界をますます狭める。
　しかもさっきから・・・ヘッドライトが弱くなってきている気がする。
「どうするんだ、幹也？」
　助手席で行儀良く、それこそ人形のようにじっと動かず座っていた式が唐突に口を開いた。
　式が珍しく朝早くに事務所を訪れるなり、本当に唐突に橙子さんがこの仕事を押しつけてくれた。
「二人で羽を伸ばして夏の思いで作りをしてこい」などと耳打ちしてくれたので親切モードの橙子さんかと思いきや「その代わり預かった品物は絶対に封を開くな。生命の保障はないからな」などと続けられれば、式との楽しいドライブも一瞬にしてスリル溢れるジェットコースターの旅に早変わりだ。
　実際、この長野の山奥のログハウスで荷物−−妙に厳重に封の施された書類らしきもの−−を僕に託した人物は、あからさまに怪しかった。
　この真夏にサングラスに野球帽、それにマスク姿だ。声は無理に作っていたけれど、その細かい仕草で相手がどうやら女性らしく、その彼女が僕の全身を嘗め回すように見ているのに気付くに至っては、僕の混乱は最高潮に達した。
　・・・橙子さん、僕は貴女をこれまで通り信じていていいんですよね？

　という訳で、まかり間違って事故でも起こし、警察の介入を招いた日には僕と式は仲良く留置所で「貴重な夏の日の思い出」を作る羽目になりかねないという状況が、僕を慎重運転にさせている主な理由の一つだ。
「うん、流石にこれ以上は無理だね」
「お前お得意の調査能力をもってしてもか？」
「遊歩道みたいなものなら幾つか見つけたんだけれど、車の抜け道はどうやら物理的になさそうだね、これは」
　この辺が観光地につきものの無理矢理作った観光自動車道を利用したときの始末の終えなさだ。何もないところに無理矢理作った道だから、抜け道の存在する余地が初めからない。
　しかも下手に有料自動車道でない分、缶詰状態にされても誰からも気に留めて貰える余地がない。
「じゃあ、仕方ない。ここで台風が抜けるまで缶詰か」
　大概のことに関しては我慢強い、というか無関心の式は平然とそう云うけれど、情けない話、僕の身体はとっくの昔に悲鳴をあげていた。
　一日中式が傍らにいてくれるという充足感も、悪天候下での長時間運転に加えて、得体の知れないものを積んでいるという緊張感で消し飛んでしまっている。
「ねぇ・・・寝たくない？」
「寝る？」
　式が不思議なものでも聴いたように鸚鵡返しにする。そりゃ、幾ら式でもこんな唐突な切り出し方をされたら戸惑うに決まっている。
　十数分程前に通り過ぎた、やたらど派手にライトアップされた建物を思い出しながら筋道立てて説明する。
「うん、このままバッテリーも心許ない車で一晩中、山の中を彷徨うのは勘弁して貰いたいからね。どうせならどこかで手足を伸ばしてゆっくり休みたいっていうのが人情だし、それ以上に後ろの席に乗っている橙子さんの荷物を届け損なった日には・・・」
「ああ、分かった。お前に任せる」
　いつものように素っ気なく云い捨てると、式はそのまま眼を閉じてしまう。
　一応場所が場所なだけに、事前に式に断っておいた方がいいのかな、とも思ったけれど、あっさりとした式の反応を見ているとわざわざ訊くのがかえって恥ずかしい気がして言葉を呑む。それにこの八方塞がり状態で泊まれる宿はそこしかない以上、最初から選択の余地もないし。
　車をＵターンさせながら、僕は胡乱な頭で式の寝顔をいつまでも見ていたいなと思った。

「ちょ、ちょっと待て、幹也！　お前、一体どこに入るつもりだ!?」
　ウインカーの音で目を覚ました式が、珍しく耳まで真っ赤にさせて抗議する。
　そっか。普段は一つ屋根の中に暮らしていても（残念ながら未だに寝床は別だけれど）やっぱり式も女の子なんだ。
　その目的を疑いようもなく示すようにライトアップされた中世の古城風のホテル。そこに入るのに抵抗があるのは当たり前か。僕はすぐに反省する。
「ゴメン、やっぱりマズイよね。なんとか他の所を探してみるよ」
　慌ててウインカーを引っ込めようとした僕の手に、式の白くたおやかな手が置かれる。
「・・・ここでいい」「えっ？」
　僕たちの間に、永遠のような一瞬が拡がる。
「・・・眼、辛いんだろ？」
　ああ、やっぱり式はとっくの昔に気付いていたみたいだ。
「さっきからお前の運転、妙にブレだしていたからな」
　随分この眼にも慣れてきたけれど、流石にこの悪天候下での運転となると話は別だ。目を擦るだけの動作でも事故に直結しかねない。
　まして今この車に乗っているのは僕だけじゃない。隣には式がいるんだ。この世で一番大事な存在である彼女を無用な危険にさらすわけにはいかない。
「さあ、とっとと入ろうぜ」
「う、うん」
　式に促されるようにしてホテルに車に乗り入れ、ゲートの所で停車させる。
「式、部屋選んでくれる？」
　このホテルはタッチパネル式で部屋の選択をするようだ。普通なら右席が運転席だろうけれど、この車は残念ながら左ハンドルだ。
「あ、ああ」
　上擦った声でそう答えた式は、慌てて窓を開けると「どこがいいっ!?」と裏返った声で訊いてくる。
「どれでもいいよ。式が好きなの選べば？」
「そう、そうだよな。どれでも構わないよな」
　そう云いながら式は珍しく眼を泳がせたまま、半ばやけくそ気味の仕草でタッチパネルを押す。
　落ちてきた鍵を握りしめると、直視の魔眼そのものの目つきで僕を睨み「２０２号室！」と叫ぶ。
「はいはい」
　そう気軽を装って答えながらも、僕は内心何度も首を捻りながらホテルの中に車を乗り入れた。

　室内の内装は幼稚園か保育園そのものだった。
　青い空にオレンジの太陽。お城の周りの花畑には写実的とは云いがたい兎と熊が仲良く戯れている。そして部屋の中心には・・・ど派手なピンク色の大きなダブルベット。
「こういうの・・・式の趣味？」
「そんなわけあるか、莫迦ッ！　お前が・・・どこでもいいって云うから・・・」
　怒りの矛先を何処に持っていっていけばいいのか決めかねているのか、式の語調は妙に乱高下している。最後の所なんか滅多に聴けない弱々しい口調だ。
「じゃあ、式、何か食べるか飲むかする？　ちょっと高いし、ろくなモノはないけれど、とりあえずお腹だけは膨らむと思うから」
　どうしたらいいか分からないらしく、ただ呆然と立ち尽くす式に、僕は冷蔵庫の中からとりあえず缶ジュースだけ取り出して放る。
「・・・妙に慣れてるんだな、コクトー？」
　缶を条件反射で受け取った式の視線が、急に鋭く醒めたものになる。マズイ、何か極めてとんでもない疑いを掛けられたようだ。
「違うんだ！　いろいろ調査している時には、こういう所に泊まらざるを得ない時があるんだよ！」
「オレには関係ない」
　拗ねたような口調で云うと「じゃあ、オレは先に風呂を使わせて貰うからな」と、式は眼で浴室の場所を追い・・・そのままの姿勢で固まってしまう。
　浴室は全面ガラス張りだった。
「お湯だったら・・・湯気で曇るんじゃないかな？」
　戸惑う式の可愛いらしい反応を見ているのは楽しいけれど、何故だろう？　先程から厭な汗が全身から吹きだしてくる。
「か、確認してからにする。幹也、お前が先に入れ！」
「そ、それじゃあ」
　式の視線に追われるように浴室に入り、電気をつける。浴室の中には御丁寧なことにブランコと滑り台まで据え付けられていた。・・・世の中にはいろいろな趣味の人間がいるものだと変なところで感心してしまう。
　更にボタンを幾つか操作してみると、全面透明だったガラスが青白く光り、中が見えなくなる。
「し、式！　ほら、見えなくなったよ！」
　何故だか僕まで式の戸惑いが感染してしまったたらしい。僕の声まで上擦ってしまう。
「勝手に先に使え！」
　とりつく島もないまま吐き捨てた式は、ベットの上に寝転がった。

　プールのような湯船に浸かりながら、ちょっと冷静になって僕は考えみることにした。
　今の式は怒りの感情と、照れの感情との境界を綱渡りしている。それは間違いない。
　そりゃあ、流石に場所が場所だけに式が戸惑うのは全然不自然じゃない。
　けれど、しょっちゅうお互いの部屋に寝泊まりしているんだから、今更同じ部屋に泊まること自体に、式が怒ったり照れたりしているとは思えない。
　いや、その辺はやっぱり男の一方的な考え方で、女の子にとっては「遠出してのお泊まり」というのは特別なものなんだろうか？
　ただ基本的に式はこの状況を拒んでいる、という訳でもなさそうだ。それが証拠に気に入った場所でないと腰も下ろさない式が、ふてくされたような態度ながらも、あっさりベットの上に横になったからだ。
　・・・何か二人の間の認識に決定的な齟齬がある。それは一体なんだろう？
　と、突然、部屋の中の照明が途端に明滅しはじめた。
　同時に軽快なんだか、軽薄なんだか分からないアップテンポの音楽が流れ出す。そして何より僕を驚愕させたのは「きゃっ！」という年頃の少女そのものの可愛らしい悲鳴だ。
「式！」
　バスローブだけ羽織って飛び出した僕の眼に飛び込んできたのは、迫り上がり回転を続けるペッドと、その上で為す術もなく呆然としている式の姿・・・。
「見るんじゃない、幹也っ！」
　悲鳴のような絶叫と共に、銀色の光が僕の傍らを通り過ぎ、その刃は壁の兎の脳天を貫いた・・・。

「オレは車で寝る！　コクトーはそこで寝てろ！」
　悪戦苦闘の末にやっとのことでベットを地上に降ろすことに成功した式は、壁につき立ったナイフを引き抜き、肩を怒らせたまま出口へと向かおうとする。
　行かせちゃいけない。いま行かせたら・・・絶対に式との間に横たわる決定的認識の齟齬の正体は分からない。
　そのまま僕の傍らを通り過ぎようとする式の小さな掌を、僕は腰を抜かした情けない姿勢のまま、強く掴んだ。
「式、ゴメン、こんな所に入っちゃって。今すぐここを出よう」
　式は僕の手を振り払おうとして・・・その動作を途中で止めた。
　何かに耐えるように俯いた式の表情が、今の僕の体勢からだとまともに視界に飛び込んでくる。耳元まで真っ赤に染めた式は、僕のその視線に気付くとプイっと横を向き、それからボソリと小声で呟いた。
「別に・・・イヤじゃない・・・」
「えっ？」
「だから、イヤじゃないって云ったんだ！」
　怒鳴るように繰り返してから、式は僕の手を振り払い、あらぬ方向を向いて再び俯いてしまう。
「ただ・・・お前が突然こんな所に連れてくるから・・・オレにだって、その・・・それなりに・・・心の準備っていうヤツが・・・」
　式の言葉は徐々に小さくなり、最後の所は耳を澄まさないと聞こえないほど弱いものになる。
「・・・はい？」
　僕の間抜けな返答ぶりに流石に腹を立てたのか、顔を上げた式は露骨に怒りの炎を浮かべた眼光をくれる。でも、その口調だけは滅多に聴けないほど弱々しく、式は告白するように云う。
「だって男は『そういう事』をしたいと思ったときに・・・女と一緒に『こういうところに』泊まるんだろ？」
「はぁっ？」
　僕は反射的に再び間の抜けた受け答えをしてしまったけれど、同時に僕の長年の疑問が、式の今の言葉でようやく氷解した。
　式の年頃の女の子らしくない、男に対するあの無防備ぶり（というか有り体に言ってしまえば、僕にとっては「蛇の生殺し状態」だ）の原因はこれだったわけだ。
　そっか。改めて考えてみれば、両儀の家は名家で、式はそこのお嬢様なんだ。『その手の話』に関する知識が妙に偏っていても不思議じゃない。
　しかも式が年頃の女の子が読むような雑誌を読んでいるとは思えないし、式の女性の知り合いと云えば橙子さんと鮮花ぐらいだ。
　鮮花がその手の知識に関する話を式とするとは思えないし、橙子さんに至っては・・・イヤ、その辺は深く考えたくない。深く考えれば泥沼に入り込みそうだからだ。
　立ち上がった僕は、背中を向けた式にゆっくりと近づき、その小さな背を抱きしめる。一瞬身体を硬くしたけれど、式は僕の抱擁を拒まない。
　今この腕の中にいる式がたまらなく愛しかった。
　永遠にこのまま抱きしめていたいと思った。
　そして自分に素直になってしまえばこのまま式を・・・。
　歯止めの利かなくなりそうな僕の欲求を鎮めたのは、小刻みに震えている式の細くて、支えてやらないと今にも折れてしまいそうな柔らかで華奢な身体だ。
「ごめんよ、式。焦らせるつもりなんてホントになかったんだ」
「・・・莫迦。なんでオマエはいつもいつもそうやってなんでも謝るんだ。幹也がオレのことで謝ることなんて一つだってないじゃないか・・・」
　幾分落ち着いた式の言葉で、ようやく僕は本当に冷静さを取り戻すことが出来た。
　少し冗談めかした物言いで、式を安心させてやる。
「だから何度も言ってるだろ？　式の罪は僕が背負ってやるって。でもそのお陰で謝り癖がついちゃったんだぞ」
「・・・莫迦なことを云ってないで、怪我人はとっとと寝ろ」
　どうやらようやく式もいつもの調子に戻ってくれたみたいだ。
　格闘の素人である僕には何が起こったのか皆目見当もつかなかったけれど、あっという間の体捌きで僕はベッドの上に放り出される。
　そしてそのままバスルームの方に歩みさる式の背中に、妙な安堵感を覚えると同時に、常にないことに彼女にちょっぴりおねだりしてみたくなる。
「今日の埋め合わせと云ってはなんだけど、今度二人でゆっくり温泉にでも行こうか？」
　立ち止まった式はほんの少しだけ考えこんでから、いつもと変わらずぶっきら棒だけれど、どこか愉快そうな口調で答えてくれた。
「そうだな。麻布十番温泉とか、祖師谷温泉とか、都内の温泉ならな」
「・・・ああ、そう。日帰りでね・・・」
　僕の情けなそうな声に、式は「約束だぞ」と云って、本当に愉快そうに笑った・・・。

「所長、遅くなって申し訳ありませんでしたが、これが預かってきた荷物です」
「うん、御苦労」
　事務所に戻ってきたのは翌日の昼少し前になってしまったけれど、橙子さんは何も言わずにその封筒を受け取った。
　結果的に一泊旅行になってしまったことで、いつものようにからかわれでもするのかと身構えていた僕は拍子抜けしてしまう。
　それは式も同様だったようだけれど、取りたててそれに対する反応も見せず「じゃあ、オレは帰って寝直すから」とだけ言い残して事務所を後にした。
　僕はと言えば、無論そのまま帰るわけには行かず、溜まっていた事務作業にそのまま取りかかった。
　その間、橙子さんはと言えば、僕が運んできたのは封筒から何やら取りだし「うむ、流石だ」「これなら赤紙さえ喰らわなければ三千部は堅いか」などとワケノワカラナイ独り言を呟いてくれている。
　・・・何故だろう、その橙子さんの一言一言が式のナイフの刃よりも遙かに冷たく感じるのは。
「じゃあ、今日はこれで失礼いたします」
「ああ、ちょっと待て、黒桐」
　終業時間と同時に事務所から逃げ出そうとして・・・初めて橙子さんが僕を呼び止めた。
「はい、なんでしょう？」
　猛烈にイヤな予感に襲われながらも、流石に雇主の命令を聞かないわけにはいかない。
「君はやっぱり・・・苛められでもしないと役にたたない性癖なのか？」
「はい？」
　苛められないと役にたたないって・・・どこの、なんの話？
「でなければ、君のその禁欲ぶりというか、木石ぶりは理解できない。式にしろ、鮮花にしろ、外面はあんな風だが、二人とも結構可愛い所があるからな。その毛がある幹也君としては『そそらない』というわけか」
　橙子さんは一人で納得してクルリと椅子を反転させ、背を向けてしまう。
「あのぉ〜、所長？　一体・・・何のお話ですか？」
　救いを求めるように彷徨わせた視線の先に、デスクの上に放り出されたままの原稿が飛び込んでくる。
　・・・これは決して見てはいけないものだ。
　理性ではなく、本能でそう悟ったけれど、僕の眼は魔法でもかけられたようにその原稿から吸い付いて離れない。・・・ひょっとして本当に魔術を掛けられているのかも知れない。
「ふむ、まだ気は早いが冬コミの素材もやはり君で決まりだな。彼女には改めて君に関する資料を送っておこう」
　その原稿の中で僕は・・・首に鎖をかけられ、ボンテージ姿の女王様−−モデルが誰か一目瞭然だが間違っても口にしたくはない−−の足下に這いつくばっていた。
　・・・式との約束を果たす前に、僕はこの人の毒牙から身を守ることが出来るのだろうか？

　元ネタはタイトルそのまんまですから(笑)・・・言わずもがなですね。
　記念すべきネット上での初ＳＳなんですけれど（昔は雑誌投稿の常連で書いていたんですが）・・・最近はオリジナル専門で、そちらに慣れるとかえってＳＳの方が難しいです(^^;。
　本当はもう少し式を可愛らしく書いてみたかったのですが・・・全然駄目でした(^^;。オチも殆どついていないですし(^^;;;。
　ていうか、書くつもりはなかったんですけれど、あまりに「空の境界」のＳＳが少ないんで、やむを得ず自分で書く羽目に(笑)。
　そういう訳で、「空の境界」のＳＳや、同人誌の情報あったら教えて下さいましm(＿)m＞ＡＬＬ。
　当然サイドストーリーリンクスでの作品は全部押さえてありますし、手許にはイラスト集の「DARKER THAN DARKNESS」と「眼力王」って同人誌はあるんですけれど。

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